2018年のお絵かきタブレットPC事情

一昨年の機種はこちらです。
⇒2016年のお絵かきタブレットPC事情

2017～2018年初頭でお絵かきに使えそうなPCを一覧にしました。

スタイラスペンの種類について

●Wacom製（電磁誘導）
電磁誘導方式デジタイザーペンの老舗。筆圧感知ペンの代名詞とも言えるWacom製ペンは殆どのソフトで対応しています。
　○筆圧感知あり
　○傾き感知あり（一部機種のみ）
　○ホバーあり（ペン先が触れる前にカーソルがついてくる）
　○ほぼ１００％のソフト対応
　×視差が大きい（ペン先と画面間にガラスの厚みがある）
　○電池不要、軽い

●Wacom製（アクティブ静電結合）
アクティブ静電ペン。昨年、東芝dynabook向けに東芝とWacomが開発したアクティブ静電結合方式なる廉価版システム。「アクティブES （Active Electrostatic）⇒ミドルグレード」と「パッシブES（Passive Electrostatic）⇒ライトユーザー向け」の2方式を新たに開発したとされています。以下特に記載がなければアクティブES方式です。電池式です。
　○筆圧感知あり
　○傾き感知あり（一部機種のみ）
　○ホバーあり
　○ほぼ１００％のソフト対応
　×電池必要、交換作業あり

●N-trig製
近年急速に普及した電磁誘導式ペン。タブレット側の機材が薄いのかポインタとの視差が少ない利点がある。マイクロソフトが主力商品のSurfaceに採用。Tablet PC APIとWinTab API（Wacom）対応のN-Trigドライバをインストールすることで殆どのソフトで動作します。
　○筆圧感知あり
　○傾き感知あり（一部機種のみ）
　○ホバーあり
　○Wacomに準じたソフト対応
　○視差が少ない
　×電池必要、交換作業あり

●Synaptic製
上記2種より簡易的な方式のようでややグレードは落ちると考えてください。N-trigと同じくTablet PC APIなのでドライバを入れればWinTab API（Wacom）対応のみの機種でも動くと思われます。
　○筆圧感知あり
　×傾き感知なし
　○ホバーあり
　○Wacomに準じたソフト対応
　×電池必要、交換作業あり


昨年からはマイクロソフトのSurfaceなどN-trigの一部の機種に傾き検知が搭載され4096段階の筆圧感知レベルとともにスペック上はワコムの静電誘導式に追いつきました。タブレットタイプのウィンドウズPCが下火になり廉価品に積まれていたSynaptic製のスタイラス搭載PCは見かけなくなりましたね。

ドスパラ raytrektab DG-D08IWP　Wacom（電磁誘導） 5万～

OS Windows10 Home
8インチ 1280×800
214×10.1x128mm 400g
付属スタイラス 4096段階の筆圧、傾き検知対応

最近は珍しい純粋タブレット型の機種です。お絵かき推奨モデルだけあってこのサイズで筆圧、傾き感知対応しています。アマゾンでも絵描きさんのレビューがずらり並んでいて書き味にも定評があるようです。毎日持ち運びするなら400gのこのモデル！

・Pentablet Club 【ドスパラraytrektab DG-D08IWP開封レビュー評価】絵師に大好評な理由

・肉うどん raytrektabのペンは傾き検知に対応しているようです（8bitpaintで検証）
・きこログ raytrektabが予想以上に使えるのでダイレクトマーケティングするよ

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楽天通販 raytrektab DG-D08IWP

Wacom MobileStudio Pro　Wacom（電磁誘導） 18万5千～

OS Windows10（モバイルモード）、7（デスクトップモード）
13インチ版 13.3型 2560x1440px　366.6×16.4×228.8mm　1420g
16インチ版 15.6型 3840x2160px　417.95×19.2×261.6mm　2020g
付属スタイラス 8192段階の筆圧、傾き検知対応

2016年末の商品ですが取り上げていなかったので掲載します。ワコムの液晶タブレットそのものなので描画性能に関しては文句のつけようがありません。だいぶ値段もこなれてきましたがまだまだ値が張りますね。

・iPadファン Wacom MobileStudio ProとiPad Proを比較してみたレビュー
・mono郡 Wacom mobile studio pro 13 レビュー。1

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iPad Pro 2017春モデル　Apple　￥69,800～

OS iOS 10
A10X プロセッサ
4GB メモリ
32 or 128GB ストレージ
2732×2048 12.9型、2224×1668 10.5型
Apple Pencil(筆圧感知、傾き感知)※別売
12.9型　305.7×220.3×6.9mm 677g(WiFi)
10.5型　250.6×174.1×6.1mm 469g(WiFi)

iPad Pro専用スタイラスペン「Apple Pencil」は（ソフトによっては）既存のwacom,N-trigを上回る反応速度を誇り、筆圧はもちろん傾き感知も備えているようです。パームリジェクションも完璧で書き味に関してはSurface Pro 3（N-trig）を上回るとのレビューが上がっています。ただしソフト面とショートカットキーのないハード面の制約が大きめです。クリスタのiPad完全対応で大きく前進しましたが月額980円はちょっとお高いですね。他ソフトの連携も厳しいですしプロ用途にはまだまだ時間がかかりそうです。ペンは別売です。

Procreateと言うアプリを使ったイラスト描画のデモンストレーションです↓

クリスタのiPad対応にはびっくりしました。

・togetter 【クリスタ】CLIP STUDIO PAINTのiPad版がリリースされて絵師がざわつく
・宇宙時代より iPad 版「クリスタ」のレビューと不満点をまとめた。まだ慌てるような時間じゃない。

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Microsoft Surface Pro 2017モデル　N-trig　11万4千～

OS Windows 10 Pro
CPU i7 7660U ← i7 6560U
2736×1824 12.3インチ
マルチタッチ対応
キックスタンド無段階（22°～165°）←（22°～150°）
内蔵バッテリー 45Wh ← 38Wh
（オプションスタイラス 4096段階 N-trig（傾き検知あり）← 1024段階 N-trig）
201.4×292.1×8.5mm 766～782g
キーボード合体時 1076～1092g

Pro4に続き新しくなったSurface Proです。赤字は4に対し強化された部分です。価格、性能、汎用性、お絵かきタブレットとして最も使われている機種と思われます。マイナーチェンジながら新バージョンでは傾き検知も可能になりました。スタイラスはオプションで要別途購入（旧機種と異なる新型なので注意）なので注意。下記の絵描きさん（refeia氏）のレビューを読みましたが、新バージョンのスタイラスは描画遅延などスペック表に出ない部分も全面にわたって描画性能も向上しているそうで、よりお絵かきに向いた機種になった！「Surface Proでついに、きちんと真面目にお絵描きできるものになったと思います。」とのことです。

・ITmedia PC USER iPad Pro 10.5とSurface Proを比較　人気プロ絵師によるお絵描きレビュー
・こまめブログ新型Surface Pro （2017）レビュー！間違いなく最高品質のWindowsタブレット

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Microsoft Surface Book 2　N-trig　20万～

OS Windows 10 Pro
CPU i7 8650U ← i7 6600U
3000×2000 13.5インチ（3240×2160 15インチ※国内販売なし）
マルチタッチ対応
（オプションスタイラス 4096段階 N-trig（傾き検知あり）← 1024段階 N-trig）
本体のみ 312.3×232.1×7.7mm 728g（未公表？ほぼ同一サイズの旧モデル数値）
キーボード合体時 312.3×232.1×22.8mm 1642g

Surface Pro4の高級な分割式ラップトップ版。赤字は1に対し強化された部分です。新バージョンでは傾き検知も可能になりました。スタイラスはオプションで要別途購入（旧機種と異なる新型なので注意）なので注意。画面サイズが大きくしっかりしたハードタイプのキーボードが付いてきます。本体の重量は軽量ですがバッテリーがキーボードと2分されているため短時間（旧モデルでは2時間程度）しか持たず、本体側にUSBポートもありません。15インチ版の国内販売はありません。

・PC Watch GeForce搭載ハイエンド2in1「Surface Book 2」を検証

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Microsoft Surface Laptop　N-trig　13万7千～

OS Windows 10 S
2256×1504 13.5インチ
マルチタッチ対応
（オプションスタイラス 1024段階 N-trig）
308.1×14.48×223.27㎜ 1250g

Surface Pro4の大画面ラップトップ版が新たに出てきました。これはタブレットにはならない普通のノートパソコンタイプです。ショートカットキーを多用する人はこういった一体型タイプのほうが向いているのですが、ちょっと後ろに倒れそうで安定感がないかも。オプションのスタイラスを買うことで傾き検知は無いながら1024段階の筆圧感知が可能です。

・Ask for Windows 良く出来た「普通」。MS初のクラムシェル型ノートPC Surface Laptop徹底レビュー

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